締め切った狭い部室に充満する、若い牡のにおい。
 噎せ返るほどの汗の臭いと、青臭い精臭。
 壁際にずらりとロッカーの並んだ部室の中央で、揃いの練習用ユニフォームを着た体格の良い部員たちが、素裸の少年を組み敷いて、床に這わせている。

「うおおぉぉ何コレ何コレ?! メッチャ締まる!」 
 腰を掴んで背後から突きまくっている奴が、興奮してまくし立てた。すんなりした裸体が、奥を突くたび、面白いように跳ねる。
「すっげえ!! マジすげえなコイツ!!」
「な? 手でやるのなんかメないだろ?」
 頭を押さえて、一物をしゃぶらせている方が、したり顔でニヤニヤと笑った。じゅぶじゅぶと淫猥な水音が、いきり立った熱塊を根元まで呑み込んだ口腔から上がる。
「もう有名なんだって、コイツ。バスケ部のヤツらもマワしたって」
「メチャクチャ気持ちいい!! 搾り取られる! 肉オナホ最ッ高!!」
 ヤベえイきそうと喚いて腰を振りたくるのを見て、腕を押さえつけていた仲間が目をむいた。
「えーマジマジ? ちょっと早く代わってよ!」

 どれだけ犯してもいい肉便器となった宮川の日常。
 登校してすぐに裸に剥かれ、輪姦され。開放された途端にまた捕まって犯され。
 放課後、放心して廊下にへたり込んでいた彼を、強引に部室に連れ込んだ部員たちは、宮川が着崩れた学生服の下には何も着ていないことを知ると、驚きで目を見開いた。
 下着は最初からつけていなかったのか、奪われたのか。内腿には、油性ペンでびっしりと何行にも渡って記された正の字と、穴を示す矢印。紅く色づいた肛蕾は凌辱の痕も生々しく、尻から脛まで何重にもこびりついた精液で汚れている。
 それらを認めた瞬間、部員たちから後ろめたさや発覚を怖れる気持ちが消えた。
 もやもやと下腹に燻って拉致へと駆り立てた淫欲は、歯止めを失い、哀れな贄にぶつけられる。。
 四つん這いにして、未だ濡れている穴に前戯もなしに突っ込み、無理矢理抉じ開けた口腔に欲望を捩じ込んで。前後から責めたてた。

「んぶ……ふ、ぐっ、んんんン」
 腸に熱い粘りがぶちまけられて、宮川はくぐもった呻き声を洩らす。
 熱を帯びた瞳は焦点が合っておらず、上気して薔薇色に染まった顔は、雌の快楽に溺れているのか、完全に蕩け切っていた。淡く色づいた背がうねる。
 肛内に射精した部員が感極まった声を上げた。
「おっ……おっ……なか、ビクビクッとして……すっげえ搾られ、てっ……るっ!」
「うわ、コイツ、ちんこビンビンじゃん。あんなメチャクチャ突かれたのにイイのかよ」
 押さえつける係の部員の一人が、宮川の股間を見て呆れたように呟く。宮川の性器は床を斜めに指すように勃起して、先走りを垂らしている。
「あっは……俺もそろそろ出したいなっ…と! おら、もっと気入れて咥えろよ、ビッチ!!」
 フェラチオをさせていた部員が、より深いストロークに変えて、喉奥を突く。
「むぐぅっ?! んっうんふぅっ! んんーっ!!」
 がっしりと両手で頭を掴まれて逃げられない宮川は、苦痛の呻きを上げる。だがそこには、どこか甘い悦楽の響きが滲む。
 充血した穴から萎えたものが抜かれると、泡立った白濁が溢れて床に滴る。
 その穴も、堅く屹立したものですぐさま埋められる。
 パンパンと勢いよく肉を打ちつける音が響く。
 部員の一人がニヤニヤ笑いを浮かべながら、腿に書かれた正の字に油性ペンで一画を付け足した。

 輪姦は、運動部の部室棟の閉鎖時刻になるまで続くだろう。もしかしたら、その後も。
 場所を変え、或いは人を変えて。日付が変わって、明日になっても。明後日もその次も。
 精液にまみれた肉便器である宮川は、ただ使われるだけだ。壊れるまで。

 

– end –